煮ル果実の楽曲「鬼灯」に込められた複雑な感情
煮ル果実の「鬼灯」は、喧騒とは真逆の部屋で繰り広げられる悶絶という独特な世界観を持つ楽曲です。
歌詞には、乱癡気化する血管やむず痒い細孔といった表現があり、不思議な魅力を感じさせます。
一体全体、主人公は何をしたいのか解らないまま、油虫に犯される夢を見るという描写があります。
また、バイバイというフレーズが繰り返し登場し、頬に溶けた蝋みたいな雨や汗が染みる耳飾りというイメージを引き起こします。
この曲は、あからさまな嘘や偽りをテーマにしており、救われるためにはどこまで自分を偽るべきなのかという葛藤が描かれています。
煮ル果実の独特な歌詞と曲調が絡み合い、聴く者に深い印象を与える楽曲となっています。
喧騒と真逆の部屋で
乱癡気化す血管 むず痒い細孔 悶絶
一体全体さ 私は何がしたいのか
解らないまんま 油虫に犯される夢をみた
この部分の歌詞は、喧騒から離れた場所での心の状態を表現しています。””喧騒と真逆の部屋で””というフレーズは、静かで穏やかな場所であることを示しています。しかし、その中で””乱癡気化す血管””や””むず痒い細孔””といった表現が使われており、内部での混乱や不快感を表しています。
さらに、””一体全体さ 私は何がしたいのか””という問いかけがあります。この問いかけは、自分自身の目的や欲求がわからない状態を表しています。””解らないまんま””という表現からは、自分自身の迷いや困惑が伝わってきます。
最後の一節では、””油虫に犯される夢をみた””という表現が使われています。これは、夢の中で自分自身が何かに支配されているような感覚を表しています。””油虫””という言葉は、不快感や嫌悪感を引き起こすものを指している可能性があります。
私は何がしたいのか
一体全体さ 私は何がしたいのか
解らないまんま 油虫に犯される夢をみた
この部分の歌詞は、主人公が自分自身の行動や欲望について迷っていることを表現しています。主人公は自分が何をしたいのか、何を求めているのかを理解できずにいるようです。そして、そのままの状態で「油虫に犯される夢」を見てしまいます。
「油虫に犯される夢」という表現は、主人公が自分の欲望や衝動に抗えずに、何かに支配されているような感覚を表しています。また、「油虫」という言葉は、不快感や嫌悪感を引き起こすものを指している可能性があります。
この歌詞からは、主人公が自分の本当の欲望や目的を見つけることができずに苦しんでいる様子が伝わってきます。彼女は自分が何を求めているのかを理解するために、自分自身と向き合う必要があるかもしれません。
線香に見立てて
Cigarette 線香に見立てて
だらだらと流れていく涎と余生
この部分の歌詞は、煙草を線香に見立てて、だらだらと流れていく涎と余生を表現しています。
煙草は一本一本が燃え尽きていく様子が、線香のようにゆっくりと時間をかけて進行していきます。そして、その煙草を吸うことで生じる涎や、吸い終わった後の余生が、だらだらと流れていく様子を描写しています。
この歌詞は、煙草を通して時間の経過や人生の流れを表現していると解釈できます。煙草が燃え尽きるように、人生も一瞬一瞬が過ぎていき、その間に生じる涎や余生がだらだらと流れていく様子が描かれています。
あからさまな嘘でいい
あからさまな嘘でいい
私を嫌いなままでいいから
もう一回 熱を帯びた絵空事を聞かせて
この部分の歌詞は、主人公が自分自身に対して「あからさまな嘘でいい」と言っていることがわかります。彼女は自分が嫌われていることを受け入れ、相手に再び熱い嘘を聞かせてほしいと願っています。
この歌詞は、主人公が自分自身を偽り続けることで救われると信じていることを表しています。彼女は自分の無垢さが原因で残酷な悪夢を見続けていると感じており、それを変えるためには嘘をつき続ける必要があると考えています。
この部分の歌詞は、主人公の内面の葛藤や苦しみを表現しています。彼女は自分自身を嫌いなままでいいと言いながらも、一方で熱い絵空事を聞かせてほしいと願っています。これは、彼女が自分の本当の気持ちを抑え込みながらも、少しでも幸せを感じたいという願望を表しています。
まとめ
煮ル果実の「鬼灯」の歌詞を解説しました。
この曲は、線香や蝋みたいなイメージを使って、人間の複雑な感情や苦悩を表現しています。
歌詞には、嘘や偽り、無垢さと残酷さなどの対比が描かれており、心の闇や葛藤を描いた歌詞となっています。
煮ル果実の独特な世界観が詰まったこの曲は、ファンにとっては魅力的な楽曲となっているでしょう。